第32回研究会(2020.07.10)

   本日、自粛期間を経て、久しぶりに研究会を行いました。ただし、密を避けて旧メンバー4人と、辻井教授のみの会としました。
   主な内容としては、「今年度の研究の方向性について」と「村田先生の教職大学院における研究について」です。下記は、その主な内容です。

「今年度の研究の方向性について」
   今年度から、かねてから研究対象としてきたキャリア・パスポートが、各市町村による捉えにばらつきはあるものの、完全実施となりました。富山県から発行された「キャリア・パスポートのすすめ」を参考としながら、各会員の学校でも、手探りで進めているのが、現状のようです。
   そこで、今年度、我々実ある教育を語る会では、キャリア・パスポートを学年はじめや学期はじめ、学年末、学期末に書き、目当てを立てることや振り返りに使用するだけでなく、日々の授業や学級活動にも差し込んでいくこととしました。
   特別活動の内容⑶に盛り込まれたキャリア教育の一環として使用するだけでなく、国語科、算数科、社会科、理科等、柔軟に教科を選び、子供たちのキャリアへの意識を日頃の学習と結び付けていきたいと考えました。
   本研究会では、主に総合的な学習の時間にキャリア教育をからめる、設定する手法をとってきましたが、当然、そのスタンスも継続しつつ、会員各自が、力を注ぐ教科とも繋げる、つまり本格的な横断的扱いをしていこうという意見にまとまりました。
   教科とからめた独自のキャリア・パスポートを作成し、本時での学びが、単元を通しての学びが、子供たち自身のキャリア形成にいかに影響があったかを振り返ることができるものとしていきたいと思っています。
   会員各自が、自由に自身の切り口を選び、ある者は係活動で、ある者は社会科で、ある者は算数科で、ある者は総合で、といったように裾野を広げることで、より広い見方をしていきたいと考えています。
   今後は、その途中経過を報告し合い、見えてきたものを年度末にはまとめていきたいと思います。今年度の研究が、いかなる展開を見せるか、楽しみにしていてください。

「村田先生の教職大学院における研究について」
   村田先生は、現在、学級担任をしながら富山大学教職大学院のマスター2年目を迎えています。主な研究テーマは、我々実ある教育を語る会の研究にもそのまま繋がる小学校段階におけるキャリア教育の可能性についてです。
   中でも、対話を通したキャリアカウンセリングの有り様について探っています。学級運営の中における、教師と子供の関わり、子供同士の関わり、そして子供自身の内省といったものを対話を切り口とし、子供がメタ認知する力を育てていくことに注目しています。
   小学校という学びの初期段階から、自身を俯瞰して見る力を養い、そこから自身の将来を見据えていく、そのために必要なキャリアカウンセリングの形について、おもしろいものが見えてくることを期待します。
   詳しい研究内容については、まだまだ途中段階ということもあり、割愛しますが、今後の展開をまたお知らせしますので、こちらも楽しみにしていてください。
   まだまだ新型コロナウィルスが終息してはいない時期ですが、そんなものに負けず、対策しながら本会の研究を力強く進めていきたいと思います。
   みなさま、今後も、我々実ある教育を語る会をよろしくお願いいたします。

実ある教育を語る会

富山県小学校教諭の有志による実践研究会です。日々の実践を基に研究を深めます。 〜真贋を見極める目を!真実を追い求める目を!未来を作る芽を見つける目を!〜 第3章スタート! 引用参考 http://www.imamiya.jp/haruhanakyoko/colored/info/kyoto.htm