顧問

実ある教育を語る会へのエール
   新学習指導要領の改訂に伴い、教育を根本から問い直そうと情熱溢れる教員が集ったことは、とても嬉しいことである。
   学校の課題は、学校毎に様々であるが、チャレンジ精神とチーム力で困難さを打開しようとする態度に、敬意を表したい。一つ一つの課題を真摯に向き合い克服することは、人より多くの学びを体験することであり、学びの質を高めることに繋がっていくであろう。
   今回の改訂の目玉である「主体的・対話的で深い学び」について、現時点において一人一人の教員の捉え方は様々である。ここに集った教員が、自分の考えを出し合い、互いの意見を聞き合い、教育の本質を考えようとするこの会は、いろいろな可能性を秘めており、2030年の教育の充実に向けて、しっかり一歩一歩前進してほしいと思う。互いに勉強し、感じたことを議論し、一つの方向性を示していくことは、それぞれの資質向上に繋がると確信している。
    私は、講師、教諭、教頭、校長、指導主事、管理主事、管理課長、所長、教授という職並びに、2つの教育委員会を経験するなど41年間小・中学校、行政、大学で働き、いろいろな経験をしてきた。今回、情熱溢れる教員に出会い、「実のある教育」を語ることに大きな期待を抱いているとともに、ワクワクしている。一緒になって、共に学ぶ者として語り合っていきたいと思っている。
    ここに集う教員が、若手のモデルとなる教員に育つとともに、富山県教育に大きな刺激を与える存在になってほしいと思う。きっと、情熱溢れる行動は、多くの人の心を動かし影響を与えることができる。
    共に考え、共に議論をし、共に資質の向上を目指し、子どもたちの幸せな環境を作り出していこう。
 富山国際大学 子ども育成学部
       名誉教授    辻󠄀井  満雄