京都市立岩倉北小学校視察 (2019.08.20PM)

   8月20日午後に、京都市立岩倉北小学校に伺い、三浦清孝校長先生からキャリア教育についてご指導いただきました。
   「キャリア」とは「轍」という意味で、子供たちの学びの軌跡であり、子供たちの学びを明確にし、それらを積み重ねていくことがキャリア教育であると教わりました。
   その実現に向け、三浦校長先生は学校教育目標を教員にも子供たちにも分かりやすくシンプルに「人のためにする」、「好きなことをする」と要約され、全ての学びがこの2つを達成しているか振り返るようにされています。学校運営面でも、教員自身が学びを楽しめるようにと、やる気を奮起させるような工夫をたくさんしておられることがとても印象的でした。職員室からは若手の先生方の明るい笑い声が響き、教育を楽しんでおられる雰囲気がひしひしと伝わってきました。

〈 三浦校長先生が考えるキャリア教育〉
①普段の教科指導を極めることが実はキャリア教育を行っていること
②子供たちに将来就きたい職業を決めつけさせず、なりたい自分像を設定し、それに向けて努力したり考えたり振り返ったりすることを大事にすること
③キャリア教育を行うのではなく、全ての学びが子供たちのキャリア教育につながっていると捉えること

  ご指導を受け、職業体験やキャリアパスポート等に目が向いていた私達は衝撃を受けました。キャリア教育推進のためにどうすればよいか悩んでいた私達でしたが、実は子供たちに何を学ばせたいかを真剣に考え、実践するという教育の基本に立ち返ることこそ、子供たちのキャリアにつながるということに気付き、先を見過ぎて足元を見つめることを忘れていた自分達が恥ずかしくなりました。
   異学年交流の意義や学校行事のねらい等、子供たちに何を学ばせたいのかを見つめ直すだけでもキャリア教育として成立することを教えていただきました。
   学んだことを振り返るだけでなく、それらをアウトプット(イノベーション)できる機会を用意することも子供の学びを生かし、自信をもたせる大事なことだとも教えていただきました。
   今回の視察により、私達が追究する「実ある教育」とは何なのかという基本に立ち返ることができました。キャリア教育を「する」ではなく、全ての学びをキャリア教育に「つなげる」という発想の転換が必要だと感じました。
   「やってみいな!」精神を富山に持ち帰り、自分達の足元から固めていこうと刺激を受けた大変価値のある機会となりました。
  ご協力いただいた三浦校長先生はじめ、京都市立岩倉北小学校の皆様、本当にありがとうございました。

実ある教育を語る会

富山県小学校教諭の有志による実践研究会です。日々の実践を基に研究を深めます。 〜真贋を見極める目を!真実を追い求める目を!未来を作る芽を見つける目を!〜 第3章スタート! 引用参考 http://www.imamiya.jp/haruhanakyoko/colored/info/kyoto.htm