プログラミング教育フェア(2019.08.07)
実ある教育を語る会の村田です。
今日は、来年度からの新学習指導要領の全面実施に向けて、今回、初めて行われた「プログラミング教育フェア2019」に参加しました。名古屋で行われたのですが、全国の様々な地域から先生方が集まり、先進的な事例を学ぶことができました。
最初のセッションでは、名古屋市の3校の取組の発表がありました。市の指定を受けて企業と連携しながらプログラミング教育を推進しているという事例でした。3校とも、各学年で年間数時間程度プログラミングの時間を教育課程の中に位置付け、教科の学びの中でプログラミングを実施しているとのことでした。低学年では、パソコンを使わずにアンプラグドで行うという方法が主流のようです。このセッションでは、「授業において教科のねらいとプログラミングのねらいが2本立てになる」ということの難しさが指摘されていました。私自身も、昨年度までに何回かプログラミングの授業を行い、ねらいが2つになるという難しさを感じていたところでした。
次のセッションでは、AI×プログラミングということでGoogleのスチュアート・ミラー氏の話がありました。ICTやプログラミングを、「世界をよりよくするツールとして活用していく」という視点から、子どもたちの自由で柔軟な発想を支えるためにGoogleが教育と連携して取り組んでいることについての紹介がありました。高校生が自分の発想を出発点として世の中に役立つものを作り上げたという事例がいくつも紹介されました。他にも、東京都町田市等の市町村単位でGoogleと連携して取り組んでいる事例が紹介され、とても刺激的なセッションでした。
次のセッションでは、愛知県で非常勤講師として年間に100時間以上プログラミングの授業を行っている先生の実践を聞きました。様々な教科や学年で、様々なソフトを使って取り組んでおられる内容からは、たくさんの示唆を得ることができました。
会場にはたくさんの企業のブースが並び、これからの学びを変えていくきっかけとなりそうな最先端の機器の展示がされていました。また、同時に隣の会場では「子供向けプログラミング教室」が行われ、多くの親子連れで賑わっていました。
今、社会は、Society5.0という急激な情報化による変化の真っただ中にいます。その中で、これからを生きる子どもたちには、より一層、情報機器とうまく付き合って活用していく力が求められます。正直、まだまだ教育現場は追いついていない事が多いように思います。そんな中、プログラミングのようにこれからの社会に求められる新しい種類の学びを、どのように学校教育に取り入れていくかについては、まだまだ答えの出ない問題であるように思います。今回のプログラミングフェアからは、その答えにつながる多くの示唆を得ることができたように思います。
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