第22回研究会(2019.07.19)
そこでは以下のようなことが話題としてあがりました。
近藤先生から
・学級を担任していない今だからこそできることがある。学級を外から見て、様々な子どもを見て子どもに対する多様な見方を鍛えていくことが、今できる大切なことではないか。
・子どもを今現在の姿だけで捉えるのではなく、長期的な成長の中で捉えるようにしていくという視点は、キャリア教育につながっていく。今の学びを、日常につなげたり将来につなげたりしていく声掛けを、普段の学習の中で教師がしていくことだけでも十分なキャリア教育につながっていくのではないか。
・子どもへの「ほめる」教師の声掛けは難しい。教師の声掛けによって子どもの生き方や将来まで変わっていく場合があると考えると、どのような声掛けがよいのか、十分に吟味しなくてはならない。「ほめる」といったことが、子どもの「承認欲求」を増大させ、他者からの承認がないと行動できないように育っていくということがあっては不幸である。このように考えると、「ほめる」に変わる言葉を、研究会として見つけていくことも今後の課題となりそうである。
・子どもの思いをいったん受け止めることや、子どもの苦手なところを反転(リフレーミング)し、価値づけてやるといったことを意識的・明示的に行っていくことが重要なのではないか。
大島先生から
・学びを「新たな発見」と考えていること、「仲間との楽しさの共有」や「仲間との共同体としての一体感」を重視していることに、本質を捉えた教育観を感じる。
・高学年段階では、子ども同士の人間関係がより複雑になるので、意図的に多様な交流活動を設定することがよい。
・教師が事細かに子どもにお膳立てするのではなく、子どもの様子をよく観察し、話を聞き、子どもの成長につながる教育的行動をしていくことが重要である。
・教師が無理に凝集性を高めるのではなく、子ども同士がゆるやかに結び付き、なんとなく協力できる、そんなしかけが必要なのではないか。
・生徒指導上支援が必要な子どもを、教師がまず一対一の遊びや活動に取り込み、それに興味をもった子どもたちを巻き込んでいくことが大事なのではないか。
・ルールを設け、集団を成り立たせるのは確かに重要である。しかし、さらに次元の高い集団とは、ルールをマナーに移行したつながりをもつ粋なものなのではないか。
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