第91回研究会(2024.07.26)

 パリ五輪2024開幕前夜、第91回研究会を行いました。今回の研究会では、1学期の振り返りを行い、芽線を描いた子供との関わりと、その子の学級集団内での実態を把握した後、2学期以降の関わり方の展望を考えていきました。

 これまで1人の子供に芽線を描いてきましたが、振り返りを通してみえてきたことは、芽線を描いたA児だけでなく、A児に関わるB児、C児といったA児の周りの子供の芽線も描いていかなければ、A児への関わり方を変えていけないということです。

 例えば、A児とB児の間でトラブルになったとき、教師はA児への関わり方を変えてきているので、芽線を通した関わり方ができるのですが、B児への関わり方ができていない可能性がみえたきたということです。また、A児への関わり方を、教師だけでなくB児も巻き込んで変えていかなければ、A児は教師とだけつながることができ、B児とは繋がれない状況になるということです。

 学級内において、1人1人が個性を発揮しつつも、子供同士の関わり方をお互いが分かり合っていないことには、繋がれない集団となっていってしまいます。教師と子供との1対1の関係性だけでは学級経営は難しいものとなってしまいます。

 みえてきた今後の課題は、

 「芽線と芽線を繋ぐ教師の働きかけ〜他者理解と相互作用をいかに円滑にするか〜」

 です。

 互いを分かり合っていなければ、学級集団内でいつも同じようなトラブルが起こります。同じようなトラブルばかりが起これば教師は「またか」と思って対応し、それが繰り返されることで疲弊していきます。でも、また同じようなトラブルが起こる。そんな悪循環が続いていくような気がします。だから、そうではなく、互いの相互作用が円滑にいくために、互いの芽線や特性を分かり合った上で作用し合う。そうすれば、トラブルは起こるかもしれませんが、互いを分かり合う力が付き、トラブルの質も「分かり合うため」のものとなっていくのではないかと予想しました。

実ある教育を語る会

富山県小学校教諭の有志による実践研究会です。日々の実践を基に研究を深めます。 〜真贋を見極める目を!真実を追い求める目を!未来を作る芽を見つける目を!〜 第3章スタート! 引用参考 http://www.imamiya.jp/haruhanakyoko/colored/info/kyoto.htm