第81回研究会(2023.8.22)

 今回は、自分たちの研究を論文に起こしていくために、改めて目的を共有したり、文章に表す内容項目を整理したりした。

 振り返ると、今目の前にいる子供達の姿から、一ヶ月後、一年後、将来の姿を描く…そして今とその姿を結ぶための手立てを試行錯誤し実践していった一学期であった。

 一学期の、第一期の結果を、二学期以降の第二期への実践へとつなげていくために、ここで一度、成果や課題をまとめる必要がある。そこで、以下の⑴~⑶のポイントについて、具体例や留意点を話し合った。

⑴ 抽出した子供の実態と、教師の芽線

 一学期当初に取ったアンケート結果をもとに、子供から話を聞いたり子供のノートの記述を読み取ったり行動を見取ったりして実態を捉えていく。この時、アンケートの各項目について、クラスの平均値と抽出した子供の値を比較しつつ実態を捉えることで、学級や学年の傾向を踏まえつつ、当該児童に必要な手立てを考えることにつながっていく。そして教師は、捉えた実態を基にどういう姿を期待してどんな手立てが有効かについて、考えを整理して実践していきたい。

⑵ 子供の変容

 一学期末に取ったアンケートの結果と比較しつつ、教師の芽線を意識した関わりに対する子供の反応(行動観察、記述等)を記していく。(例)5月中旬:A児と日記を始めた。〇〇と書いた。次第に自分から話しかけてくるようになる。この時、予想外の反応や、行動などの事実も全て述べていく。

⑶ 「芽線」を意識して教師の変容

 当初の芽線を振り返って、子供を他の側面から見るようになった点や、違った芽線で捉える必要が出てきたと思う点など、やってみて分かったことを書く感覚で教師の思いを記していく。

 教師をスタートして2年目。目の前で動き回る子供達と、タイムリーに必死に関わる日々であった。そんな時、この研究会で「芽線」を知ったことによって、子供の行動や姿を将来につながるものだと先読みして冷静関われることが分かった。しかし、頭では分かったつもりでいても、実際に行動に移すとなると難しかったり、悩んだりすることばかりである。この壮絶さを教師の醍醐味だと捉えて邁進していきたい。

                                    大越 咲由莉

実ある教育を語る会

富山県小学校教諭の有志による実践研究会です。日々の実践を基に研究を深めます。 〜真贋を見極める目を!真実を追い求める目を!未来を作る芽を見つける目を!〜 第3章スタート! 引用参考 http://www.imamiya.jp/haruhanakyoko/colored/info/kyoto.htm