第79回研究会(2023.06.23)
今回の研究会では、芽線を基に子供との関わりを通して、子供の変容、また教師自身の変容についての気づきを話し合いました。以下、話合いの内容です。
・芽線で子供と関わることで、毎日意識的に、その子がどうしているかや、誰と関わっているか、どのように関わっているかといった細かな視点で子供を見るようになった。
・1人の子を見ているつもりだったが、周りの子がその子にどのように関わっているのかということも見えてくるようになった。
・これまで、あまり周りの子との関係性がよくなかった子であっても、教師の見方、関わり方が変わったことで、周りの子がその子を見る目が変わってきた。関わりも増えてきた。
・芽線で関わろうと決めた子との交換ノートを始めてみると、普段はあまり会話の少ない子でも、ノートに書く量は多く、何を考えているのかが見えてきた。
・子供ががんばっていることを認め、伝えてみると、本人は自分ががんばっていることに気づいていないということがわかった。もっと「がんばっている」ことを子供に伝えていかないと、せっかくのがんばりを気づかないまま過ごしてしまうことになる。
・子供を認めるときには即時性が重要。タイミングを逃すと、トラブルが起こってしまって伝えられる雰囲気ではなくなることもある。
・教師の思いも大切であるが、子供の思いも尊重しなければ、子供がやりたいと思っていること、なりたいと思っている自分から乖離してしまい、結果、教師の独りよがりになってしまう。よかれと思ってやっている行為が、子供にとってはマイナスにもなりかねないので、次回までに、子供の思いも尊重した関わりをしてみることも取り入れてほしい。
辻井先生からは、以下のようにご助言をいただきました。
・若い先生が主体となって、芽線を通して子供と関わっていることは、子供の成長にとってもよいが、若い先生の成長にも、とても効果的なことである。
・今回得られた視点を、今後の実践に取り入れ、さらに成長していってほしい。次回の報告が楽しみである。
・若い先生の語る言葉に自信を感じる。それは、子供を見とる力が付いてきたから、そして、子供の姿に変容が見られたからである。子供の成長のために、臆すること無く、積極的に子供と関わっていってほしい。
最後に
いよいよ夏休みが目前に迫ってきました。報道の通り、学校現場は決して楽な現場ではありません。いつも何かに追われているような、やらなければならないことが常にToDoリストにあるような感覚があります。「疲弊しきった教員」と書かれることもありますし、疲弊すると志を忘れてしまうこともあります。身心共に正常ではないかのような感覚になってしまいそうです。
確かに夏休みは楽しみです。休暇の中で、普段できないようなことを楽しむことができます。旅行に行ったり、友達に会ったり、趣味に没頭したりと、普段とは違った刺激を得るには、絶好の機会ですし、とても大切なことだと思います。
しかし、疲弊しきった日常の中で、私たち教師の目の前にある子供を楽しむ、子供と楽しむことを見失わないようにしたいものです。夏休みが待ち遠しい反面、ここまで見てきた子供たちの変容を、まだもう少し見ていたかったような気持ちにもなります。2学期、3学期と、まだまだ今年度はありますが、4月の緊張感がいい意味で緩んできた時期だからこそ、子供の成長や本音が見え始めてきた今だからこそ、一度終わってしまうのが、何だか寂しいような気もします。
残り2週間。子供たちと楽しんで過ごしていきます。
石垣 孝太
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