第78回研究会(2023.05.16)
今回はアンケートの結果から、自尊感情が低い子供にどのようなアプローチをしていくかについて、中間報告を行いました。実践して上手くいったことや上手くいかなかったことや、現時点でその子をどのように見とっているか等を話し合いました。(尚、今回も研究会で出された情報や意見は、教員・子供の個人情報保護の観点から割愛させていただきます。)
前回話し合ったことを基に、約1か月子供と関わる中で、以下のような悩みや成果が挙げられました。
・友達の話を聞かず、自分のことばかり話す子供にどのようなアプローチができるか迷っている。
・周りの子供と対象児の繋がりがあまり見られない。周りと無理に繋げることは必要なのか疑問に感じている。
・自分の話ばかりしてしまうことがきっかけで、周りの子供から「話を聞かない友達」というレッテルを貼られているように感じる場面がある。どうにかしてそのレッテルを崩せないか?
・「できない自分」が嫌で、失敗しそうなことや難しそうなことを諦めてしまう子供にどのように関わっていくか悩んでいる。
・子供の様子をよく観察し、「○○さんがやっていたよ」と担任が何げなく伝えたことがきっかけで、周りからのその子の見方が少し変化した、ということがあった。
悩みや成果を話合う中で、以下のような提案や意見が出されました。
・無理に子供同士を繋ぐ必要はないのではないか。まずは担任とその子がつながることが大事なのでは。担任と子供が楽しそうに話している姿を周りの子供たちが見ることで、その子の見方が変わることもあるかもしれない。
・担任自身が感じる「その子の面白さ」が「芽線」の視点に繋がっている。
・子供と関わるときに、「その子にどうなってほしいのか、どうしていきたいか」といった最終ゴールを担任がもっているのといないのでは、アプローチの仕方が変わってくるのではないか。
・担任が失敗している姿を子供たちに見せることで、「失敗してもいいんだ」と安心感が生まれてくるのではないか。
実践はまだ始まったばかりです。中間報告で進捗状況を話し合うことで、子供たちにどのようにアプローチをしていくかを再構築する機会になりました。子供たちも、そして担任自身も変容していくことで、双方の可能性が広がっていくのではないかと思います。
次回の報告まで、芽線を大切にしながら子供たちと全力で関わっていきたいと思います。
大島 一也
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