第10回研究会(2018.06.15)
今回は、下村コミュニティーセンターにて、宮腰先生より、学級の子供たちの芽線の捉えや、担任の思いを提案していただきました。
また、氷見先生からは、芽線の捉え直しを行い、4月と子供たちの捉えがどのように変化してきたかを提案していただきました。
提案者 宮腰
学校教職員間はとても協力的で、チームとして対応している。ただ、子供の中には自己肯定感が低いと思われる子もいるため、様々な手立てをとっている。(構成的グループエンカウンター、思いやりプロジェクト)
また、先輩教師からいただいた「どんなにひどくても、子供の前で1日1回は笑うようにするべき!」と言われた言葉が、当たり前のように思っていたが、担任が笑うと子供も安心するということを改めて実感している。
子供たちの芽線の捉えに迫るために、夢を尋ねるワークシートを用意し、分類した(分類は割愛)。結果、見えてきたことは、子供たちが夢の実現のために何をするべきなのかや、職業に対する知識を深めることなど、指導していく必要性を感じている。また、職業に迫れない子供には、自分像を描くことから始め、自分像から職業へといったプロセスが必要になってくる。子供たちが、じっくりと自分自身と向き合い、考える学習の提案を行っていきたい。
<協議>
子供たちに将来的なビジョンを描かせるためには、やや現実的でないかもしれないが、人生すごろくを作らせ、「いつまでに、どうなっていたいのか」を実感させる方法があるのではないか。
大谷翔平選手も実践した、「マンダラート」を活用することで、自分が思い描く未来から、「今の自分には何ができるのか」や「何をする必要があるのか」といったことを現実的かつ具体的に考えることができるのではないか。特に、6年生にもなると、中学校への進学だけではなく、その先にある”自分像”を思い描くことで、今の自分とどう向き合っていくのかができるだけでなく、大切な経験なのではないか。ただし、「マンダラート」を全て埋めることは、小学生の発達段階や実態によっては難しい場合も想定されるため、新たな「小学生版マンダラート」の開発を試みる実践があってもよいのではないか。
提案者 氷見
学級開きから2ヶ月半が経ち、運動会などの行事を子供たちと成功体験として積み重ねてきた。4月から、子供たちへは、「この学習が何につながるか」「中学校へ行くとこのよううな状況が予想されるので、それに対応する力をつけるため訓練している」といった未来志向の声かけを意識して行ってきた。それにより、子供たちの学習に向かう姿勢がよりよくなり、担任との関係性もさらによくなってきている。
4月の芽線から、子供の捉えに変化が出てきている。子供と関われば関わるだけ、描く芽線や”今のその子”の捉えが具体的になり、日々の記録ノートにも活用している。
<協議>
子供を支えているのは、担任だけではない。学年や、出張授業に出ている教員、さらには管理職まで、学校内で子供と関わる全ての教員が、”その子”の「今」を肯定的に捉え「未来」を思い描き、支え、見守り、かかわる必要がある。
もちろん、そのような中で絶対にしてはならない、たった1つのことは、子供たちより少し先をいく我々大人が、”その子”の「今」を否定し、「未来」を思い描けないようにすることである。
刹那的に生きているように見える子供を、刹那的に見て、その場限り的思考(小学校生活だけちゃんと過ごせればいいといった考え)で子供とかかわってきた我々大人にも反省する余地は多分に残されているのではないだろうか。そこを見直さずして、批評する評論家は、学校内に必要なのだろうか。
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