第67回研究会(2022.9.28)
今回は「学年便りはどうしてる?〜保護者とつながり、思いを共有するには〜」というテーマで語り合った。
学年便りは、どの学校でも簡略化が進められ、A41枚程度で学校での活動の様子等を伝えている。
しかし、内容が薄い、HPとの違いが分からないなど、保護者との距離が縮まるとは思えないという意見が多かった。
では、どうすれば保護者との距離を縮められるのか?
①連絡帳でのやりとり
②良いことを伝える電話
③学級便り
等が意見として挙げられた。
これらに共通することは、保護者の目を学校に向けさせたいという思いである。
全国的にコミュニティ・スクールの設立が加速しているが、これからは地域・保護者が学校教育にどんどん参画する時代となる。そうなると、教員は地域や保護者とより深く関係を築くことが必須となる。しかし、コロナ禍や家庭訪問の廃止、授業参観の減少、学年便りの簡略化等により、若い世代の教員は保護者と接する機会や経験がかなり少ない状況にある。多くの人とコミュニケーションをとる必要があるのに、コミュニケーション不足の現状があるという矛盾に頭を悩ませる。
それは、対地域・保護者だけでなく、教員同士にも当てはまる。簡単に答えや決断を求めたり、厳しい指導の裏には成長してほしいという愛があることに気付きにくくなってきたりしている。「小学生のボクは、鬼のようにこわいお母さんに、ナスビを売らされました」という絵本を参考に、厳しい指導の真意を考えたり、教員同士で議論や対話をすることも大事だと感じた。
学校、教員、担任のよさは、やはり「子供たち」を通して伝わるものである。地道に子供たちのためになる指導を行い、それらを子供たちが家庭や地域に広めてくれることこそが、1番の思いの共有方法ではないかと結論付いた。
おわりに
実は保護者の中には、担任とじっくり話したいと思っている人も少なくないという事実が分かった。また、入試の前に担任している生徒一人一人の家に「がんばれコール」をかけるだけで入試の結果は大きく変わるという体験を聞き、担任の熱い思いは必ず子供たちや保護者に届くのだと改めて感じた。
まずは私たち教師が話すことに臆せず、そんなことで電話をかけなくても大丈夫ですよと言われることも気にせず、こちらから一歩歩み寄る必要がある。それが思いを共有する第一歩なのだと思う。
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