第61回 研究会(2022.05.11)

 GWが終わり、各校、運動会に向けて子供たちと日々奮闘している中、今回もオンラインによる研究会を行いました。

 今回は、石垣先生が今年度初めて研究主任になったことから、"自分ならどのような校内研修会をしてほしいか"というテーマの下、話し合いました。
 先生方から出た希望する研修内容は、大きく分けて4つです。

1.支援が必要な子供への対応の仕方の研修
 今年度初任者として初めて教壇に立った先生にとっては、立ち歩くなどしてしまう子供と全体への声かけの割合のバランスで悩んでいるそうです。支援が必要な子供にばかり声をかけていると全体が疎かになってしまいますが、声をかけないでいると離席等は無くならないため、他の先生方がそのような子供や学級全体に対してどのようなアプローチをしているのかを知りたいとのことでした。

2.明日からでも実践できる手立ての研修
 教員は様々な研修を受けますが、受けた研修の中にはいつ実践できるのだろう、これは自分にはできない、と感じてしまう内容の研修もあります。
 そのような研修ではなく、若手の今困っていることを聞き、それに対してアドバイスをもらい、次の日から実践できる、そんな相談会のような、本音で語り合える場の研修を設定してほしいとの意見がありました。

3.先輩の先生方の授業を見る研修
 若手と中堅とベテランでは、目指す授業のレベルや質が異なります。そして、若手から中堅に、中堅からベテランに差し掛かるとき、今の自分に足りないものは何なのかを問い直すタイミングがあると思います。より教員としての質を高めるためにも、自分よりも先輩の(できれば主任を務めているようなベテランの先生の)授業を見る研修会をしてほしいとの意見がたくさんありました。また、朝の会、帰りの会等、なかなか見ることができない時間を見る研修があると嬉しいとの意見もありました。空き時間に見に行くのは難しいため、研究主任が時間の調整をしてくれるとありがたいとのことです。

4.ICTの効果的な活用方法の研修
 近年、新型コロナウイルスの影響もあり、急速にGIGAスクール構想、ICT教育の推進がなされています。
 そのような中、今年から福井県で勤務することになった井上先生は、富山県と福井県のICT機器の活用レベルの違いに驚いたそうです。同じ時期に一人一台の学習専用端末が配布されたはずですが、福井県の子供達は効果的に、自らICTを活用しているそうです。
 今後更に学習専用端末の活用が推進される中で、誰でも子供に無理なく効果的に使わせることができるような研修が必要ではないか、とのことでした。また、高学年だけでなく、低・中学年でも学習専用端末を活用できる方法の研修もあるといい、という意見もありました。
 以上が今回の研究会で出た"自分達がしてほしい研修会"の大まかな内容です。
 若手と中堅、ベテランや、勤務している学校によって、してほしい研修の内容は異なりました。しかし、共通して言えることは、今の自分が直面している課題に対する研修をしてほしい、ということだと話し合っていて感じました。研究指定校に設定されているなど、校内の実情もあって難しいとは思いますが、先生方が本当にしてほしいと感じている研修、"実ある研修"が、各校で行われていくことで、教員個としての質が高まっていくのだろう、と感じました。

 今日の研究会が、初めて研究主任を勤める石垣先生にとって、参考となる研究会になったことを祈ります。
 
             馬淵 和可

実ある教育を語る会

富山県小学校教諭の有志による実践研究会です。日々の実践を基に研究を深めます。 〜真贋を見極める目を!真実を追い求める目を!未来を作る芽を見つける目を!〜 第3章スタート! 引用参考 http://www.imamiya.jp/haruhanakyoko/colored/info/kyoto.htm