第59回 研究会(2022.03.28)
今年度最後の研究会は、オンライン飲み会という形で一年間を振り返りながら語り合いました。
印象に残ったこと、プライベートのこと等も含めて話が盛り上がりました。結婚をして生活の様子ががらりと変わったメンバーもいます。ライフステージの中で、新たな関係を築いたり役割が変化したりしたことも、話を聞いていて大変面白いものでした。このような様々な経験の中で、気付くことや感じること、学ぶことがあるのだと思います。
3月末になり、各メンバーの異動の状況も明らかとなりました。次年度は、約半数が異動となります。中でも井上先生は、故郷である福井県に戻って教員をされます。そして今後は、福井からzoomの遠隔で研究会に参加される予定です。新たな視点として、福井県の取組や考え方を学べることは有難いことです。
今年度を振り返ると、以下のテーマで話し合ってきました。
・「実ある教育」とは何か?
・子供とつながったと感じた瞬間は?本会で大切にしたいことは?
・氷見先生から学級活動⑶アの実践提案からの学び
・井上先生から社会科「元寇」の授業構想
・若手が本研究会で何が学べるか?成長できるか?
・教師としてのポリシーは?学級経営で大切にしていることは?
・教師としてのポリシー(人情と喧嘩の仲裁)
・子供と教師がつながる、子供と子供をつなぐとは?
・無気力・無関心な子供にどうアプローチしていくか?
・ジェンダー平等って?
・学校での自分の立ち位置、出方・スタンスは?
・若手5年目までにやったらいいことは?(自分がやってきたことは?)
・よい教師とは?
・学校で求められてきている多様性がわがままになっていないか?多様性とわがままの違いは?
・今年度で印書に残ったことは?
実に多様なテーマと思われるかもしれません。今年度は、各メンバーが出した「問い」に対して、対話を通して考えを深めるというスタンスで研究会を行ってきました。年度の後半はオンラインでの研究会が多くなりましたが、このような対話の中で「前提を疑ってみる」ということに挑戦してきたように思います。クリティカルシンキングや批判的思考というものです。
我々は、過去生きてきた「自分の経験」を通して身に着けた「価値観」のもとにあらゆることを判断し、選択しています。その前提となる「価値観」を固定的なものと捉えるのではなく、本当にそうなのか見つめ直し、考え直してみるということで、本当に大切にしていくべき「価値観」へと近づいていくことができるのではないかと思います。「言われたからやる」「書いてあるからやる」「言われなくて書いてないことはやらない」といった思考停止状態に陥ってはいけません。あらゆる行為行動の背景にある「価値感」や「見えないもの」を問い直し耕してみることによって、目に見える行為行動が光をもってくるのだと思います。そして、このように自らを問い直して変革させていける人物こそが、子供の心を動かし行動変容へとつなげていけるのではないかなと思います。
今年度の研究会は、各メンバーがそれぞれ考えを出し合って、対話を通して様々な考えを聴き合うことで、自分の「価値観」を問い直し深めることができたのではないかと思います。今後も、固定的マインドセットではなく、成長的マインドセットでためらわずに自己変容をしていけたらと思います。
さて、令和4年度の研究会は、このような「問い直し」に加え、各自が「テーマや問い」を定めて追究していくことが出来たらよいと思います。またその中で、論文という形で、自分たちの考えや追究した成果を世に問うことも実現させていきたいと思います。
さらにこの3月には新メンバーとして、大越先生と林先生の2名が加わることになりました。若さ溢れるエネルギーを存分に発揮して、様々なことに挑戦していってほしいと思いますし、そのような挑戦から他のメンバーも学ばせてもらいたいと思います。
令和4年度も、本研究会のメンバーは成長を続けていきます!
実ある教育を語る会 会長 村田 夏樹
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