雑感 氷見卓也 (2022.03.06)
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」をわたしは毎週楽しみにしている。
平家隆盛の世、北条義時は伊豆の弱小豪族の次男坊に過ぎなかった。だが流罪人・源頼朝と姉・政子の結婚をきっかけに、運命の歯車は回り始める。三谷幸喜氏が脚本を担当する予測不能なエンターテインメント 作品である!
主人公北条義時といえば、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての武士であり、鎌倉幕府の第2代執権を務めた人物である。1219年の源氏将軍の断絶以後、鎌倉幕府の実質的な指導者となった大物である。
しかし物語では、後々の指導者としての姿はまだ感じられず、どちらかといえば、源頼朝や親類縁者に振り回されている印象がある。また、あまり欲深い印象はなく、どうにかその場をおさめようと頭を悩ませる姿が多く描かれる。実際はどうだったかはさておき、千年近く前の話であるため、脚色された義時像をわたしは楽しんでいる。
おそらく、物語の本題は平家打倒ではない。源頼朝の死後、次の将軍となった源頼家の独裁的な政治に御家人たちは不満を募らせた。そこで作られた「13人の合議制」における御家人同士のパワーゲームがメインに描かれるわけである。北条が、比企が、三浦が、和田が、梶原が、大江が、、と13人の武士たちが己を貫くため、ぶつかり合うわけである。わたしは、そのパワーゲームの展開に今からワクワクしている。
では、そもそも「13人の合議制」を持ち出さなくてはならなくなった経緯に目を向けると、将軍源頼家は生まれながらの将軍(徳川のあの将軍を思い出す)であり、父頼朝のように平家打倒に御家人と共に心を砕いた経験などなく、坊っちゃんだったことが大きく影響しているわけである。父頼朝のカリスマ性は、御家人たちと苦楽を共にした結果、死ぬまで轟いたわけであり、坊っちゃんに独裁政治をされても、、、といった感じであったのだろう。
わたしは、ここに学ぶ点があるように思う。どの時代であろうとも、苦楽を共にしていると実感できるボスにしか人はついていかない。人たらし、口車、雰囲気、身分(現代はあまりあてはまらない)等、いろいろな要素がからむとは思うが、やはり、『心が共にある』という人物にボスになってほしいと思う。(頼朝の人物像にも諸説あり)
きっとこの感覚は、学級経営にも、学校経営にも、会社経営にも通じるものがあるのではないだろうか。
みなさんも、きっと何かしらの集団に属しているだろう。よきボス、よき集団とはいかなるものか、自分自身が属する集団はどうであろう、、、一度考えてみるのもよいかもしれない。
歴史の専門家のみなさん、雑感ですので、戯言とご容赦くださいね🙇
最終閲覧 2022.03.06 https://www.touken-world.jp/kamakura13/
https://realsound.jp/movie/2021/07/post-819173.html
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