第49回研究会(2021.09.10)
今回は、井上先生のポリシーである『人情を大切にする』についてより詳しく語り、そこに出てきた『子供同士の喧嘩』を中心に話し合った。以下はテーマに沿って出された、各会員の考えである。
【井上先生の『人情を大切にする』】
井上先生
・子供同士の喧嘩が起こったとき、「何が喧嘩の原因になったのか」を中心に話し合い、お互いの思いを受け止めよるように仲裁している。
・建前ではだめ。本気で思っていない謝罪はさせない。
【喧嘩の仲裁で意識していることは?】
亀ヶ谷先生
・まずは当事者同士で話し合わせるなど、なるべく子供が自分たちの力で解決できるようにする。教師は個別にその子供を呼んで、話を聞いて気持ちに寄り添う。
松井先生
・喧嘩になったとき、お互いにどのような思いだったかを探るようにしている。子供同士の思いを伝え合えるのが理想だが、なかなか難しい。教師が間に入って、「これからどうする?」といった問いかけや謝罪をするようにしている。
大島先生
・特別支援学級では、自分の思いばかりを主張して、相手の思いを受け止めることが難しい子供が多い。喧嘩が起こったときには、「今後もその子と仲良くしたいかを聞くようにしている。子供の心の根っこにある「本当は仲良くしたい」という思いをもとに、今後のことを話し合うようにしている。
石垣先生
・子供が喧嘩をする理由の1つは、「相手が気になる」ということがある。相手の行動や言動が気になるが、上手く主張を伝えることができないから喧嘩になる。相手が何を言いたかったのかを分かってもらうようにすることが教師の仕事だと思う。
井上先生
・自分ができないことを友達が同じようにできないでいる姿を見るとイラっとする。これも喧嘩の原因なのではないか。「自分はどうなのか」と返してやることも必要だ。
【喧嘩の時の教師の心構えとは?】
宮腰先生
・教師が解決を焦ってはいけない。教師の焦りは子供に伝わり、「どうせ俺のことを理解してくれないんだ」と心を閉ざしてしまう。教師が精神的な余裕を持ち、子供と向き合うことが大切だ。
氷見先生
・「未来志向」で子供に向き合う。原因を追究しても解決しないことがある。「結局(これから)どうしたいの?」と先のことに目を向けさせるようにする。
以下、今回参加した自分の考えたこと、感想です。
今回の話合いを通して、自分の意識や実践に足りなかったものが明確になった気がします。
まずは「喧嘩」への意識です。相手の思いを受け止めたり、自分の主張の伝え方を学んだり、喧嘩をすることで成長することはたくさんあると思いました。喧嘩を成長へのチャンスと捉えるような意識をもちたいと思いました。
次に教師が日々余裕を持つことが大切だとわかりました。教師が焦ったり慌てたりしている様子は子供に伝わってしまい、「この人に話しても…」という気持ちを生んでしまいます。余裕をもって日々を過ごす。今後の自分の課題になりそうです。
最後に、「未来志向」の生徒指導です。子供の気持ちに寄り添って傾聴したり、原因を考えるように問いかけたりすることは私も意識してきました。しかし、「今後どうしたいか」を子供に問い返すことは少なかったように思います。どんな喧嘩でも成長につながるものという意識をもち、子供が「どうなりたいのか」「喧嘩した子供とどうしたいのか」を、一緒に考えていけたらいいなと思いました。
今回分かった自分に足りないことを胸に、これからは喧嘩に対して自分から突っ込んでいくようにしたいと思いました。
近藤雄喜
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