雑感 氷見卓也(2020.09.27)
長女が中学校3年生のとき、2学期の段階では、とてもじゃないが志望する高校には入れない学力だった。何度も、志望校のレベルを下げるように声かけをした。しかし、長女は頑なに志望校を変更しなかった。「そんなに甘くないぞ」と声をかけても、
「今は当たり前でなくても、当たり前にすればいい」
そう言って机に向かっていた。
結果、長女は志望校に受かり、晴れて高校生となった。長女の頑固さに根負けしたわけだが、なんとか結果が出てホッとしたあのときの安堵感は忘れられない。
一方、わたしはというと、「こりゃ、自分にはできないな」と感じると、恥をかく前に、失敗する前に、物事から手を引いてしまう。もう若さもないので、余計に新しいことへの挑戦はできなくなってきている。その物事は、きっと一生できるようにはならないだろう。避けて生きていく術が大概あるから。そうやって、私は40数年間でたくさんの苦手を作ってきた。だから、様々な分野で活躍する人々を羨望の眼差しで見つめ、「なんであんなこと、当たり前にできるんだろう。すごいな〜」とよく思う。
最初、当たり前にできないことを当たり前にできるようになるまでやれない自分・・・なんだか情けない自分・・・それを受け入れてなんとか生きていく自分・・・
長女の高校受験をきっかけに、私もやったことないこと、未知のものに挑戦していこうと少しだけ思うようになった。
しかし、必ずうまくいく、当たり前にできるようになるとは限らない。そんなとき、「ま、いっか。次いってみよう!」という強さも同時に身に付けていかねばならない。
そうやって、うまくいったり、いかなかったりした轍が、「キャリア」なのだろう・・・
だからこそ、子ども達には、チャレンジする気持ち、何度も立ち上がるレジリエンス、気持ちをうまく切り替えるスイッチを培っていってほしいと心から思う。私もおじさん道まっしぐらだが、いろいろなことに挑戦していきたい。
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