秋の番外編 村田夏樹 県外研修(2018.11.09)

  実ある教育を語る会、メンバーの村田です。

9日に行われた、「第44回全日本教育工学研究協議会全国大会 川崎大会」に研修に行ってきました。午前中は、市内の小学校の公開授業を参観し、午後は講演とパネルディスカッションを聞いてきました。

  「教育工学」ということで、ICTを活用した授業について参観しました。ICTを活用するといっても、1時間まるまる情報機器を使って学ぶわけではありません。特に低学年では、実物投影機で映し出したノートを、拡大して大型画面に提示するといった従来からよく行われている活用法が多く見られました。中学年や高学年になると、1人1台のパソコンを使ったり、他者の書き込みが分かるコラボレーションソフトを活用したりしていました。どの授業にも当てはまることは、教科の「深い学び」を実現するために、道具としてICTを活用しているということでした。また、新学習指導要領に示された「プログラミング学習」の授業も提案されており、多くの参観者で教室に入れないような状態でした。まだまだ手探りな様子でしたが、大いに参考になりました。


  午後の話では、どのように子供たちに情報活用能力を育成していくかという話がありました。国際学力調査では、すでに手書きではなくパソコンでの解答(CBT化)が求められており、全国規模の学力テストも、今後は徐々にそのようになるとの話がありました。そうであるなら、パソコンに慣れるという意味だけにおいても、情報機器に触れたりトレーニングを積んだりすることが、今後必要になるのではないかと思いました。


  AI(人工知能)やIot、ロボット技術はすごい速さで発展し続けています。そのような時代において、子供たちに身に付けさせたい力はどのようなものなのでしょうか。従来の学び方や教科の知識技能のみでは、太刀打ちできない時代がもうすぐそこまできているような気もします。一方で、学校こそが、生身の人間同士が触れ合う中で本質的に人間にしかできない力を身につけさせる場ではないかとも思います。

  いずれにしても後戻りをするのではなく、これからの時代を見据えた教育を考え、挑戦していくことの大切さを感じた研修でした。ICTを活用した授業は、ICTという手段が目的になりがちです。本質的に深い学びを実現するためには、ICTを道具の1つとして、手軽に普段の授業の中で活用できる環境を整えることと、教師の新しい発想やアイディアが必要なように思います。

実ある教育を語る会

富山県小学校教諭の有志による実践研究会です。日々の実践を基に研究を深めます。 〜真贋を見極める目を!真実を追い求める目を!未来を作る芽を見つける目を!〜 第3章スタート! 引用参考 http://www.imamiya.jp/haruhanakyoko/colored/info/kyoto.htm