雑感 松井健悟(2020.05.27)
先日、第102回全国高等学校野球選手権大会の中止が発表されました。
調整や怪我のリスク、学業との両立、感染防止等、中止の理由はどれも納得するものばかりですが、高校生活を野球にささげ、甲子園の舞台を目指してきた球児の無念さは筆舌に尽くし難いものです。高校野球に携わる一人として、元高校球児として、高校3年生が一つの区切りをつける機会があればと願うばかりです。
今年度、担任する6年生の学級で「いつものことができることに感謝をしよう」と言ってスタートしたものの、1週間で休校。そして、先日の教職員の打ち合わせで、様々な行事の中止が告げられました。予想はしていたものの、やはり決まってしまうと、心に穴が空いたような気持ちになりました。そこには、高校球児が感じていることに似たものがあったと思います。いつものことができない現実がこれほどのものとは思いませんでした。
そんな時に、子供たちから手紙をもらいました。運動が苦手な子が毎日運動に取り組んだり、広辞苑を買ってもらい新たな知識を得ようとしたりしている様子が書いてあり、このような状況でも前向きに頑張る子供たちの力を感じました。私はそんな子供たちの姿を受けて、自然と同じことができないなら何ができるか、どうしたらよいかと考えるようになりました。思いついたアイディアを学年主任に話したら、同じことを考えていたそうで、学校再開がより一層楽しみです。
いつものことが思うようにできない今、私たち教師が固定観念を捨て、新たなことに挑戦する大きな機会です。固定観念を捨てるために必要な柔軟な思考力は、これからの子供達にとっても必要なものです。そういう意味では、まさに私たちが時代を生き抜く手本となる時なのではと思います。
学校再開から卒業する日まで、子供たちも私自身も、充実した一年だったと感じられるように頑張っていきたいと思います。よいリスタートを切りましょう!
0コメント